込江保次税理士事務所■横浜市栄区・鎌倉市大船

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2007年4月2日(月) 11:38

電子申告(e-Tax)への道(導入編)

いよいよ実際にコンピュータを使って、電子申告を利用できるようする設定を行います。

まずはICカードリーダーライターの設定です。
  1. NTTコミュニケーション製SCR331DI-NTTCom(USB)の場合で説明を進めます
  2. 付属のCD-ROMを挿入するとインストールが始まりますが、このときICカードリーダーライターはまだコンピュータに接続しません
  3. インストールが完了後、指示に従ってICカードリーダーライターを接続します
    注意事項としまして、このICカードリーダーライターはかなり電力を必要としますのでコンピュータのUSB端子から直接接続をする必要があります
    もしUSBハブを使うのであれば、バスパワー供給型のものを使わないと正しい動作ができないかも知れません
  4. コンピュータを再起動します


次にICカードの設定をします。
  1. 日本税理士連合会からのICカードに同封されているCD-ROMを挿入します。このときICカードリーダーライターもコンピュータに接続しておきます
  2. インストールが完了後、「Netscapeにスマートカード用セキュリティモジュールを追加」との確認がありましたけれども、「No」とします
    これは私のコンピュータ内にブラウザとしてNetscape(実際にはFirefox)がインストールされていたためですので、該当するブラウザがインストールされていない場合には確認はありません
  3. 証明書の登録(ICカードマネージャー証明書の登録)では、やはりICカードリーダーライターをコンピュータに接続しておきます
    この処理の中で入力を要求されます「アクセスパスワード」とは「ユーザーPIN」のことですが、このような方言はコンピュータ業界では多いので注意が必要です
  4. 設定後InternetExplorerの「証明書」にて内容を確認します。確認後その内容を削除しませんとそのコンピュータで誰でも使えてしまうので忘れずに削除してください
  5. 最後にセキュリティのためPIN(Personal Identification Number、暗証番号)を新たに設定しておきます
  6. ICカードリーダーライターを外すにはコントロールパネル内の管理ツールでサービスを…と面倒な手順が求められますけれども、実際にはUSBメモリスティックと同様に画面右下メニューのハードウェアの取り外しで大丈夫です


最後にe-Taxソフトの導入です。
  1. コンピュータの仕様環境は、ハードディスク空き容量:2GB以上、OS:Windows200Professional又は又はWindowsXP(VISTAは未確認)、ブラウザ:InternetExplorer6.0以降(IE7.0は未確認)です
  2. 開始届の提出後に届いた郵送物の中のCD-ROMを使います
  3. まず電子証明書(ルート証明書)のインストールをします
    一般には1人ユーザーで使用することが多いかと思いますので、その場合で説明を進めます
    インストールを進めますと証明書の追加インストールの確認を求められますが、e-Taxソフトの利用には2つの証明書が必要なので2度確認を求められます
  4. e-Taxソフトのインストールをします
    CD-ROMからではなく国税庁のサイトからダウンロードをしてもできます
    今年1月22日に申告:所得税、法人税、連結法人税、申請:法人税の更新がありましたので、古いバージョンであれば更新が必要ですけれども、e-Taxソフトを起動すれば勝手に更新してくれるのでご安心ください
  5. インストールする税目を選択します
    全部を選択しますと1GB以上の容量となり時間も掛かりますし、後から追加削除もできますので、本当に必要なものだけ、又は当面必要なものだけにしておくのが良いと思います
    私は商売なので可能性があるものは選択してみましたが、それでも酒税や印紙税、航空機燃料税や電源開発促進税、税理士試験関係などは省きました
  6. インストールが完了した後、最初の起動時の注意事項です
    利用者ファイルの作成は通常利用者氏名(又は法人名)となります
    関係データファイルの保存場所とファイル名の指定できます(初期状態ではマイドキュメントに利用者氏名にて作成されます)
  7. 電子証明書の登録をします(これをしませんと何もできません)
    インターネットに接続して、自分の情報を登録しておきます
    送信記録を保存することもできますけれども、実際にはメッセージボックスに確認できるので不要かと思います

これでe-Taxを使える環境が整いました。

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2007年3月31日(土) 17:22

電子申告(e-Tax)への道(準備編)

少し間が空いてしましましたけれども、今回は「電子申告開始届と用意するもの」についてです。

開始届は国税庁サイトよりダウンロードすることができます。
又は開始届そのものも電子申告(オンラインで提出)できるのですが、届出の控えは紙で手元にある方が確認などに良いと思いますから、ダウンロードをして2部印刷し1部は収受印をもらって保存するようにしてください。

開始届への記載内容は次の通りです。
法人の場合
納税地:通常は本店所在地
住所又は居所:通常は「同上」
屋号:「株式会社 △△企画」
氏名:「代表取締役 ×山○彦」
代表者住所:代表取締役の自宅住所
本店又は主たる事務所の名称:法人名と異なる屋号などを使っている場合
個人の場合
納税地:通常は事業主の自宅住所
住所又は居所:通常は「同上」
屋号:「△△企画」
氏名:「×山○彦」
職業:「経営コンサルティング」など具体的な業務内容
生年月日:本人の生年月日
届出の内容
「開始」の「申告・納税等手続」にチェック


私の場合は1月29日に戸塚税務署へ直接提出をしましたところ、2月10日に国税庁より封筒が届きましたので、大体提出から2週間ほどで届くと思います。
その内容物は次の通りでした。
通知書
利用者識別番号(16けた)と暗証番号(13けた、期限までに変更が必要)
CD−ROM
e−Taxソフト(国税庁のサイトよりダウンロードもできます)
利用規約、利用方法、納税手続きの説明パンフ各1枚


そしてその他用意する必要があるは次のものです。
電子証明書(ICカード)
私の場合は、日本税理士会連合会が発行するものを以前より所有しておりましたが、一般の法人の場合はこの取得が大変と言いますか、面倒ですし費用が掛かります。
その中で一番簡単だと思える方法は、個人事業者と同様に代表者(社長)の個人用住民基本台帳カードを使用する方法です。横浜市の場合ですと、お住いの区役所住民票係で本人確認用の運転免許証などを持参し、カード発行手数料500円(10年間有効)とそのカードに記録する電子証明書登録料500円(3年間有効)を払えば20分程度で発行してくれます。
(従業員が使う可能性もあるならばあまりお薦めできる方法ではありません)
法人名義のものを取るには法務局や地方公共団体による「公的個人認証サービス」、または民間によるもの(年間1万円程度で最長3年)があります。
法務局ですと申請のためのデータ作成用に別途専用ソフトが必要で、ご自身で手続きをするには現状ではあまり現実的とは言えないようです。
ICカードリーダーライター
以前は高かったのですが最近では1万円を切って数社より販売されています。
私の場合は、やはり日本税理士会連合会にて専用ドライバ装備のもの(NTTコミュニケーション製)を購入しました。

それでは次回はいよいよ実際に電子申告を利用できるようにするための設定についてです。

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2007年2月17日(土) 23:18

電子申告(e-Tax)への道(序)

電子申告をご存知ですか?
名前くらいはどこかで聞いたことがあると思いますけれども、国税の電子申告・納税システムこのとで、e-Taxとも言います。
簡単に言えばインターネットを使って個人の確定申告や会社の決算の申告をしたり、税金の納付をできるようにしたものです。

利用できるようになったのは確か平成16年度だったと思いますが、24時間対応でなく使いにくい、使うためにはICカード証明書やカードリーダーが必要でお金が掛かる、セキュリティ対策への不安、インターネットやPC環境の問題、などの問題点がありなかなか普及しなかったのですけれども、去年から環境も随分と整備されてきました。

昨年からは税理士会でもシステムの説明会や導入の研修などが積極的に行われ、関与先様には所轄税務署より「営業」も行われるようになっておりました。
そんな中ある関与先様から、それほどであればとりあえず開始の届出書だけでも出してみたい、との相談を受けました。関与先様だけと言うわけにも行きませんので、この機会に私も一緒に電子申告の開始届を提出することにしました。

普及と言う意味では、使用条件が緩和されて納税者は開始届を提出して利用者識別番号などを登録すればICカード証明書やカードリーダーなどがなくても、関与税理士が税理士自身の分のICカード証明書だけで申告できるようになったことも大きいと思います。

せっかく税金を投入して作ったシステムなのですから、その利用の普及に多少なりとも貢献できますためにも、私が実際に利用するまでについてを今後このサイトでご報告していこうと思います。

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