込江保次税理士事務所■横浜市栄区・鎌倉市大船

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2009年1月23日(金) 11:21

ポイント利用の際はご注意を!

クレジットカードを利用するとその利用金額に応じてポイントが付いて、プレゼントに交換できたり、支払いに充当できたりします。
それ以外にも高速道路のETCや飛行機のマイレージポイント、ヨドバシカメラやアマゾンなど、会社や店舗独自のさまざまなポイントサービスなどがあります。

多くの方がこれらのポイントサービスをいくつも利用していると思いますが、このポイントを利用する場合は、一般的には収入となりますので注意が必要です。
法人名義の場合
「雑収入」として処理をすることになります
社員が個人的に受け取った場合には、その人の賞与として所得税の課税対象となります
(その人が役員の場合は「役員報酬」となり、法人税上経費に算入できません)
個人名義の場合
個人事業主の場合は、法人と同様に「雑収入」などで処理します
サラリーマンがプライベートで利用した場合は、「雑所得」となります
(年間20万円以下は所得税の申告は不要です)

給与所得者が勤務先の業務上の経費の支払いに、個人名義のポイントカードを利用して私的にポイントを溜めたりしますと、コンプライアンス(法令遵守)の見地からも問題になりますのでご注意ください。

法人名義のポイントを利用した場合の仕訳例を、いくつか紹介します。
例1)ポイントで会社名義の携帯電話の機種(時価10,000円)交換をした
消耗品費 10,000円 / 雑収入 10,000円 ポイントで機種交換
例2)ポイントで社員のおやつにケーキを(時価5,000円)を貰った
福利厚生費 5,000円 / 雑収入 5,000円 ポイントをケーキに交換
例3)ポイント(500円)で書籍購入(1,980円)の一部を充当した
図書費 1,980円 / 雑収入  500円 ポイント充当
        / 未払金 1,480円 クレジットカード払い

エディーズブレッドのポイントカード


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2008年5月2日(金) 13:44

「所得税法等の一部を改正する法律」が公布・施行□継続適用

ガソリン(揮発油)税の暫定税率ばかりが注目されておりました今回の税制改正ですが、正式名称は「所得税法等の一部を改正する法律」と言います。
予想通り4月30日に国会を通過して、同日公布施行されました。

中小企業にとりましてはガソリン代以上に重要は法案もあり、それらが3月31日で日切れとなっておりましたので、その行方に注目していた経営者も多いのではないかと思います。
結論としましては4月1日に遡って適用されることになりましたので、これまで同様に要件を満たしていれば適用を受けることができることとなりました。
中小企業に関係します主なものは次の通りです。
  • 交際費等の損金不算入(法人税)
  • 中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例(所得税・法人税)
  • 試験研究を行った場合の特別税額控除(所得税・法人税)
  • エネルギー需給構造改革推進設備等を取得した場合の特別償却又は特別税額控除(所得税・法人税)
  • 中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却又は特別税額控除(所得税・法人税)
  • 情報基盤強化設備等を取得した場合の特別償却又は特別税額控除(所得税・法人税)
  • 教育訓練費の額が増加した場合の特別税額控除(所得税・法人税)


これらの法案はすべて「租税特別措置法」でして、法人税法などの税法に対する特別な法律です。
その特別であるハズの法律が35年も続いているガソリン税をあげるまでもなく、大体2年ごとに継続更新されていることは、法体系としてどうなのかといつも疑問に感じております。
しかし交際費は原則は全額が法人税の損金不算入ですので、この特例があることで中小企業はそれを有効に利用して売上げにつなげているわけですし、飲食店などの売上げ増にも役立っていることを考えますと、キチンと法人税法に盛り込んで恒久的なものとするのがわかりやすくて良いのではないかと考えます。

浜船(開店前)


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2008年4月15日(火) 17:24

戸塚法人会主催決算無料講習会のおしらせ

戸塚税務署管内の法人(所在地が横浜市戸塚区、栄区、泉区)を対象にしまして、戸塚法人会が主催となり、戸塚税務署と東京地方税理士会戸塚支部の共催で、毎月決算講習会が無料で行われています。

今月の講習会は、4月に決算を迎えます申告期限が6月の法人が対象です。
来週4月21日(月)午後1時30分から戸塚法人会館にて開催されますので、対象の法人には既にご案内のハガキが届いているのではないかと思います。
決算時の留意点を、法人税、消費税、源泉所得税などについて毎年の改正税法も含めながら、16時までの2時間半で説明されます。

この決算講習会の他に、新しく設立した法人のための講習会がやはり毎月開催されております。
どちらかの講習会に講師としまして、例年1度はお手伝いをさせていただいておりますが、今年は今月の決算法人の講習会を担当することとなりました。

昨年4月から減価償却の計算方法が変わりましたし、2年目を迎えた特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入など注意しなければならない改正点は少なくありません。
またガソリン税ばかりが目立っておりますけれども、3月31日で切れてしまった交際費や特別償却などの取り扱い、更には機械装置などの法定耐用年数の見直しなど予定されていた改正など、決算の際に注意をしておいていただきたい項目がたくさんあります。

案内が届いている法人のご担当者は、是非聞きにいらしてください

決算法人講習会テキスト


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2008年4月10日(木) 17:21

1年未満の事業年度の減価償却費の計算□新減価償却の場合

ご存知のとおり昨年平成19年4月1日以後取得の減価償却資産は、定額法・定率法ともに計算方法が改正されました。
詳細は昨年4月6日に「減価償却制度の抜本的見直し」として、エントリをしましたのでお読みになってください。

そのエントリでは事業年度が1年(12ヶ月)の前提で書いておりましたが、設立第1期目など事業年度が1年未満の場合はどうなるのでしょう?
事業年度が1年の場合を基準として償却率は定められておりますので、1年未満の場合にはそれに応じた償却率に改定する必要があります。

□ 新定額法の場合の償却率の改定
新定額法の償却率 × その事業年度の月数/12月
※ 旧定額法の場合と同じです


□ 新定率法の場合の償却率の改定
定率法の償却率 × その事業年度の月数/12月
※ 新定率法も定額法と同じ方法となりました


□ 留意点
1ヶ月未満の月数は1ヶ月に切り上げます
求めた償却率は小数点3位未満の端数を切り上げます


そして減価償却限度額の計算をする場合には月数按分も必要になりますので、忘れないようにしてください。
減価償却費 × 事業の用に供した日から期末までの月数/その事業年度の月数


例)事業年度(第1期):H19/11/2-H20/3/31、取得価額:100万円、取得日:H19/12/29、耐用年数:10年、定率法償却率:0.250
※ 改定償却率及び保証率の説明は省略します
償却率の計算
0.250×5月/12月 = 0.10416… → 0.105
※ H19/11/2-H20/3/31 = 4月29日 → 5ヶ月
償却限度額の計算
1,000,000円×0.105×4/5=84,000円
※ H19/12/29-H20/3/31 = 3月3日 → 4ヶ月


拙事務所の減価償却資産です。
ただし、取得日は平成19年3月31日以前のため、旧減価償却方法により償却をしております。

赤プリウス


※ この写真は旧友のshinnygogoに使わせてもらいました。

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2008年4月3日(木) 14:14

都税事務所の統合□23区の法人事業税・都民税

東京都23区には各区ごとに都税事務所があって、都税に関する業務が行われています。
その業務の内、法人二税と呼ばれる法人事業税と法人都民税につきまして、4月1日に所轄事務所が9つの都税事務所に統合されました。
具体的には、次のとおりです。
千代田都税事務所:千代田区、文京区
中央都税事務所:中央区、江東区、江戸川区
港都税事務所:港区
新宿都税事務所:新宿区、中野区、杉並区
台東都税事務所:台東区、墨田区、葛飾区
品川都税事務所:品川区、大田区
渋谷都税事務所:渋谷区、目黒区、世田谷区
豊島都税事務所:豊島区、板橋区、練馬区
荒川都税事務所:荒川区、北区、足立区
東京都主税局 都税事務所一覧

法人二税の所轄都税事務所





また今回の統合に関します注意事項は、次のとおりです。
申告書の提出
郵送による提出:所轄都税事務所
窓口での提出:主たる事務所等が所在する区の都税事務所又は所轄都税事務所
事務所コードと法人番号
所轄都税事務所が変更になった場合には、新コードと新番号になります
納税証明書の発行
これまでどおりにすべての都税事務所で申請可能です

例えば文京区に本社がある法人の場合ですと、窓口へ持参して提出するのであればこれまで同様文京都税事務所へ持参することも可能ですし、新しく所轄となった千代田都税事務所へ持参することも可能です。
しかし郵送する場合には、千代田都税事務所へ送らなければなりません。
また事務所コードと法人番号は新しくなりますから、申告書への記載の際には注意してください。

なお事業所税につきましては「千代田都税事務所・中央都税事務所・港都税事務所・新宿都税事務所」の4つの都税事務所で行われることになりましたので、ご注意ください。
そして上記以外の税目(自動車税など)につきましては、これまで同様それぞれの区の都税事務所で事務が行われます。

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