込江保次税理士事務所■横浜市栄区・鎌倉市大船

2009年3月9日(月) 23:51

こんな節税方法をご存知ですか?□損失申告の更正の請求

事業所得などで赤字となった場合に、「赤字で税金が出ないから」と青色決算報告書まではキチンと作成しても、確定申告書(第1表、第2表)は何カ所かに0円と書くだけで提出をしていませんか?
確かにその年の所得税の申告書としては、それだけで充分ですし間違えてはおりません。
実際に所得税額も生じませんので、他に所得がない場合には税務署的にも問題はありません。

しかし事業所得などで生じた赤字は、キチンと確定申告をしておけば、そのあと3年間の黒字と相殺できることをご存知ですか?
そのためには第4表という損失申告用の用紙にも、赤字の内容などを記入して、青色決算報告書や確定申告書(第1表、第2表)と一緒に、確定申告期限内に提出しなければなりません。
所得税法第70条第4項 純損失の繰越控除

それでは昨年赤字だったのに第4表を提出せず申告をして、今年は黒字になってしまった場合には、必要以上に所得税を払わなければならないのでしょうか?
そんなことはありません!ここで奥の手をご紹介しましょう。
それは、更正の請求です。
純損失の申告を記入して、昨年分の青色決算報告書の控えと新しく作成した昨年分の第4表(1)と(2)を一緒に提出します。
そして今年分の確定申告書でも第4表を使って、今年分の黒字と昨年分の赤字を通算(相殺)した申告書を作成して、すべてを3月15日(平成21年は3月16日)の確定申告期限までに提出すれば良いのです。

更正の請求書は、国税庁のサイトでダウンロードできます。
また残念ながら第4表が必要な確定申告書の作成は、国税庁の確定申告書等作成コーナーでは作成することができませんが、確定申告書の用紙はダウンロードできますので、ご利用ください。

[所得税法] [この記事のURL] [コメントを書く(コメント不可)]

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